90近い祖母は
今でも現役でして
例えば電車や車で2時間の娘や孫のところとか
ちょいと遠くに出かけるときは
何かあったとき、小腹が減ったときのため
必ずおにぎりを沢山こさえてふろしきに包み、しょって行きます。
祖母のおにぎりは
ご飯山盛り一膳分で中には自家製の砂糖の入った甘い梅、
黒々とした海苔が巻かれたものです。
この大きさが一般的と思っていたので
長じて他の家で見たおにぎりが小さいのに驚いたもんでした。
何かはないし、小腹もそうすくもんでもないので
大抵おにぎりは大量に余って持ち帰る、
もしくは祖母のおにぎり好きな娘たちへのお土産になり、
夕飯に祖母や私の母が食べることになるのでした。
私は何故か祖母の冷めたおにぎりはあんまり好きじゃないのでもらわない。
おにぎりに限らず
ビスケットの天ぷらや金時豆の甘煮の天ぷらなど、
祖母のこさえていた食べ物はどうしてこう美味しい面白い思い出が多いのだろう。
一緒にすんでいたわけではないのですが
長いお休みは必ず遊びにいってずうといたから
楽しい思い出と共に
私の食の原点はここにあるのかもしれないですね。
もっと記憶を掘り起こして、色々な祖母の味を作れるようになりたいと思うのでした。